蒸し暑い日本の夏に、昔から愛されてきた涼感素材「高島ちぢみ」。

滋賀県・高島市で生まれたこの伝統織物は、細かく波打つ独特のシボ(凹凸)によって肌離れがよく、風通しも抜群。

汗ばむ季節でもべたつかず、さらりと快適な着心地が続きます。

今回は、高島ちぢみの歴史や特徴、そして現代の暮らしに寄り添う魅力をあらためてご紹介します。

琵琶湖の恵み、高島ちぢみとは。

高島ちぢみは、江戸時代中期から滋賀県高島市で織られてきた伝統的な織物です。

強く撚った糸を使い、生地に自然なシボ(凹凸)を生むことで、肌離れがよく通気性・速乾性に優れた涼感素材に仕上がります。

蒸し暑い日本の夏を快適に過ごすための知恵が詰まった、高温多湿な気候に適した織物として、今もなお愛され続けています。

滋賀県北西部、琵琶湖の西岸に位置する高島市は、豊かな自然と清らかな水に恵まれた地。

琵琶湖や安曇川の水資源、湿潤な気候は、糸の晒しや染色、仕上げに最適な環境です。

そんな自然の恩恵を受けて育まれた高島ちぢみは、今も高い品質と快適な着心地で多くの人に愛されています。

自然が生んだ、究極のここちよさ

高島ちぢみは、暑い夏の日にもさらりと心地よく身にまとえる、昔ながらの知恵が詰まった布。

滋賀県・高島の自然に育まれたこの織物は、見た目の涼やかさだけでなく、肌に触れたときのやさしい感触や、風がすっと通り抜けるような軽さが魅力です。

どこか懐かしくて、でも今の暮らしにもすっとなじむ。その着心地のひみつを、4つの視点からご紹介します。

受け継がれる職人技、高品質な素材

滋賀県高島市で脈々と受け継がれる、こだわりの一貫生産。

高島ちぢみは、滋賀県高島市内にて糸の撚糸から織布、そして仕上げ加工に至るまで、すべての工程を地元で完結させる一貫生産。

職人の手で丁寧に仕上げられた生地は、均一な品質と安定した仕上がりが特長です。

一度着たら忘れられない、上質な肌触り

約2倍の強撚糸が生む、シャリ感と涼やかな風合い。
高島ちぢみには、一般的な糸の約2倍の撚りをかけた綿糸を使用。

これにより生まれる独特のシャリ感は、さらっとした肌ざわりと軽やかな着心地を実現しています。夏に心地よく寄り添う、やみつきになる風合いです。

汗ばむ季節も快適に、張りつかない秘密

シボ(凹凸)が生む立体感で、肌にまとわりつかない。

高島ちぢみの仕上げによって生まれる生地表面のシボが、肌との接触面積を減らし、汗をかいてもべたつかない快適さを叶えます。

蒸し暑い日でも風が通り、衣服のまとわりつきによるストレスを感じにくいのが魅力です。

涼しさと優しさを纏う。

日本の伝統やさしさと涼しさ、高島ちぢみ×オーガニックコットン。



滋賀県・高島で受け継がれる伝統織物「高島ちぢみ」。その独特のシボによる涼やかな肌離れに、オーガニックコットンのやさしい風合いを掛け合わせました。

自然にも肌にもやさしい、日本の夏を快適に過ごすための一着です。

GOTS(Global Organic Textile Standard)認証を取得したオーガニックコットンを使用しています。

原料の栽培から製品として仕上がるまで、環境への配慮はもちろん、生産に関わる人々の労働環境にも厳しい基準が設けられた、国際的に信頼されている素材です。

安心して手に取っていただける、サステナブルな選択です。

色までやさしい、自然の果実色。

植物由来の色素をブレンドし、従来の先染め糸では表現できない、温かみのあるほっこりした色調表現が可能に。

ボタニカルダイは、果物や植物など天然の素材から抽出した染料を用いた、環境にも肌にもやさしい染色技法です。化学染料では出せない、自然ならではの奥行きとやわらかな発色が魅力です。

アプリコット染

アプリコットの果実を思わせる、やさしくあたたかな色合い。
肌なじみがよく、装いにほんのりとした明るさを添えます。

クチナシ染

クチナシの実から抽出したグリーンは、自然の息づかいを感じるような静かな美しさ。

鮮やかすぎず、まるで木陰に佇むようなやわらかな緑が、日常にすっと溶け込みます。

イチジク染

イチジク染めによるグレーは、果実の落ち着いた色味をそのまま写し取ったようなニュアンスカラー。

ほんのり紫がかったやわらかいグレーが、上品で奥行きのある印象を与えてくれます。